平沢奨学金×ベイツ大学 全額給付型アメリカ留学奨学金制度について Bates college
今回は僕が合格した平沢奨学金 ベイツ大学について、いろいろ書きたいと思います。
700万円もらって、アメリカに一年留学!
2018年度募集が開始されました!
平沢奨学金・ベイツ大学とは?
平沢奨学基金は戦中戦後の時代に外交官・評論家として活躍された故平沢和重氏の功績をたたえ、平沢氏の奥様が中心となって、1980年に米国ベイツ大学において創設されました。この奨学金は米国ベイツ大学に毎年一名の大学生を派遣し、将来国際社会で活躍される人材を輩出することを目的として運営されています。今年で38人目。
ベイツ大学は米国東部メイン州にある創立百年を越すリベラルアーツの名門校であり、特に PUBLIC SPEAKING、DEBATEなどのコミュニケーション分野の伝統校。
平沢氏は東大卒業後、外交官補時代に語学研修のため1年間ベイツに留学し、同校で特に「話すこと」「討論すること」を学ばれました。これが、後に氏が外交官時代およびその後の外交評論家時代、数多くの国際舞台で司会者やパネリストとして活躍される上で、非常に大きな支えとなりました。このことを背景にこの留学が運営されています。
要するに?
ベイツ大学の一年間留学許可
×
学費生活費全額給付(700万円)!
日本でとれる留学奨学金制度でトップクラスです
個人的にめっちゃおすすめの奨学金s
http://english.cheerup.jp/article/4023?page=1&pager_auto=1
すごさをもう少し説明します。
まずベイツ大学(Bates College)とは?
アメリカ メイン州にある名門リベラルアーツカレッジ。
コミュニケーション学問(レトリック・ディベート・パブリックスピーキング)重視の教育が特徴。
→ニューイングランド地方・東海岸・白人割合が95%・NYやボストンに近い
→教育に重きを置いており、少人数教育が特徴・院進前提・金持ちエリート・日本でいうICUのイメージ⇔総合大学(東大・慶應)
・難関名門(リトルアイビー)
→リベラルアーツカレッジの中でも難関&名門・アイビーリーグ等への院進
ベイツ大学は大人数×研究のUniversityではなく、少人数×教育>研究のCollegeなので日本での知名度は低いですが、アメリカのエリートが選ぶ大学の選択肢の一つだそう。キング牧師の息子も卒業生!
どんなことが学べるの?
学部はリベラルアーツの一つで、授業は文理問わず様々な科目(30位上)が開講しています。
- African American Studies (M, m)
- American Cultural Studies (M)
- Anthropology (M, m)
- Art & Visual Culture (M)
- Asian Studies (m)
- Biochemistry (M)
- Biology (M)
- Chemistry (M, m)
- Chinese (M, m)
- Classical & Medieval Studies (M)
- Dance (M, m)
- Digital & Computational Studies
- East Asian Studies (M)
- Economics (M)
- Educational Studies (m)
- English (M)
- Environmental Studies (M)
- European Studies (M)
- French & Francophone Studies (M, m)
- Gender and Sexuality Studies (M, m)
- Geology (M, m)
- German (M, m)
- Greek (m)
- History (M, m)
- Interdisciplinary Studies (M)
- Japanese (M, m)
- Latin (m)
- Latin American Studies (M)
- Mathematics (M, m)
- Music (M, m)
- Neuroscience (M)
- Philosophy (M, m)
- Physical Education
- Physics (M, m)
- Politics (M)
- Psychology (M)
- Religious Studies (M, m)
- Rhetoric (M, m)
- Russian (m)
- Sociology (M)
- Spanish (M, m)
- Teacher Education (m)
- Theater (M, m)
経済学や法学、語学や歴史といったメジャーどころから、芸術やレトリックといったマイナーどころまで様々な授業を受けることができます。ここにはありませんが体育も開講されています。
より詳細な話をすると、この奨学金受給の要件として「RHETORIC、DEBATE、PUBLIC SPEAKING 及び 国際関係論等」の科目を一科目以上履修しなければなりませんが、他は自由です(だいたい履修する授業数は10)。
こんな感じなので、正直自分の興味のあること・おもしろそうなことをなんでも勉強できます!僕はRhetoricやTheater、Economicsといったことに興味があったので、それらを履修する予定です。
またアジア・日本関連の科目が多いのも特徴で、日本人の先生や日本文化を学ぶ科目も若干あります。
強み・特におすすめのひと
・経済(数理)を学びたい人
アメリカのカレッジランキングで経済分野はトップらしい。日本の主流の政治経済と同は全く違う。理系数学の分野バリバリで経済履修者は同時に数学履修してる人多かった
・レトリック・ディベート・パブリックスピーキングを学びたい人
日本にない科目レトリックを学べる&ディベート部がアメリカトップらしい。この奨学金では必修
・アートも学んでみたい人
これを主目的に留学理由を語るのは微妙だけど日本で学べないこと&普通の留学では学べないこと&授業数多いのでおすすめ。音楽・絵・踊り・映像・陶芸・・・
ここにあたらない人も全然チャレンジしてね!
全額給付???
これは大学の費用を全部出してくれて、かつ返済不要という意味です。
ベイツ大学は全寮制の学校で、学費と生活費(住居・食・電水ガス)をセットで支払わなければなりません。
アメリカ(教育費高い)×リベラルアーツカレッジ(高い)×生活費(高い)
=めちゃくちゃ高い(6万ドル強=700万くらい)になります。
この費用を全額給付(返済不要)で賄ってくれる奨学金!
ちなみにベイツ大学はメイン州で一番学費が高い大学です≒教育力?
こんな感じで最高の留学制度なので挑戦を検討してみてください!
何か疑問があればコメントください!
Facebook Page
https://www.facebook.com/BatesHirasawascholars/
小ネタ インテリ×美男美女大学で9位にランクイン
↓合格後大変お世話になった先輩のブログ。平沢奨学金について書いているのでこれも必読!
就活について 平沢奨学生のキャリアと就活アドバイス
平沢奨学金ベイツ留学に行ったらどんなキャリア(特に新卒)を歩めるのかについて
答えは過去の先輩方を例にイメージして考えてもらいたい
過去10年の先輩たちは新卒で
外務省
ATカーニー
等に行っている。
またその後に世界銀行やコロンビア大学大学院に行ったりと、グローバルキャリアを邁進されているひともいる
マジで強い!金融・コンサル・国系でトップに行く。意外と商社がいないっていう不思議〜笑
各個人の戦闘力の高さが基礎にあって、それに平沢奨学金ベイツ留学に行った(全国1人・奨学金)という資格の強みが重なることが各業界トップに内定する・グローバルキャリアを歩むことができているんだと思う
全然ビビる必要はないけど、先輩方はこんな感じなので、自分も先輩たちに負けないキャリアを歩むんだ・目標を実現するんだくらいの気持ちでこないと面接で押し負けちゃうかも
目標の自分→今の自分→ギャップ→留学に行く→目標の自分に近づいた自分→新卒でより目標の自分に近づく
を考えて、目標の自分への過程としての留学・ファーストキャリアを考えよう!
おまけ:10代以上前の先輩方はどうか(平沢奨学金は40年以上の歴史がある)
NHK海外支局長、外交官で活躍、商社で出世、脱サラして農業、ベンチャーに転職、結婚されて主婦、大企業の社長etc.
これまたなんでもあり&すごいのだ。
奨学金の理念への共感は応募の必須条件だが、その共感が変化することもあるし、共感を実行に落とし込む方法も縛られていない。
そんな先輩方の背中を追うにあたって考えなきゃいけない就活プロセスについて解説
考えなきゃいけないこと(for 大学3・4年で留学に行くひと)
☆1年伸ばすかどうか 帰ってきた年の就活に参加するか
1年伸ばすかまじで考えたほうがいい
メリット
・留学に集中できる
→就職活動は直接・間接的に留学に悪影響な部分がある
直接:時間が取られる 間接:思い悩む病む
・普通(3年生6月から4年生6月まで)の就職活動に参加できる
→就活力がつく&全業界(テレビ・広告・保険等はこのアプローチしか無理?)にアプローチできる
・高い確率で志望の内定が取りやすい
→後述する夏採用枠等に比べて倍率・志望層のレベルが低い
デメリット
・1年卒業が伸びる
→1年間の学費・1500万の機会損失定年時・社会に1年遅く出ることによる成長の出遅れ
この問に正解も不正解もないので、自分が納得できる答えを出すべき。また留学期間中常に自分に問うべき
⇒1年伸ばさないとしたら
1年伸ばさずに就職する場合の選択肢
・BCF/LCF ボスキャリ ロンキャリ
・6月採用(普通採用)
・夏採用
・秋・通年採用
・留学前採用
・BCF/LCF ボスキャリ ロンキャリ
ボスキャリ
外銀・外コンの内定・サマーインターンを取るイメージ
商社・不動産・テレビ等日系の人気企業はほとんどこないor海外大生限定採用
BIg4がターゲットのイメージ?
Big4の中にもコンサル・税・監査・ファイナンスとかある!ので要調査
コスト
授業を1週間分休むイメージ
ボストンへはバスで3時間でいける
サンクスギビングブレイクの前になるのでテスト前だったりする!注意!
1社出す≒準備に4時間かかるイメージ
テスト1時間・ES1時間・ビデオ面接1時間・前後準備1時間
参加するなら10社以上はエントリーしたい(応募した会社すべてにおいて当日の面接にたどりつける・内定が取れるわけではないから) 10社×4h≒40h
カネ 10万前後 宿代5万(5泊)+バス代1万+飯等2万
11月開催のボスキャリの準備は早めにしよう!
応募締め切りが8-10月にあるので、出国前(8月以前)から準備しとくといい!
特に宿の予約とESの作り込みは早ければ早いほうがいい
LCF 行ってないから予想
冬タームとショートタームの間らへん
テストあるか休みあるかのタイミング
教授との相談で行けるかも
来てる企業の量・質はボスキャリの一回り下
ボスキャリ・ロンキャリ共通
内定をとっても内定承諾期間があるので、滑り止めとして使えない説(モラルの問題)
中堅日系企業や海外企業も来ているが、おそらく平沢奨学生が満足する新卒キャリアではないのでは?
・6月採用(普通採用)
→原則不可。 国内でテストを受ける・ぐるディス必須だから
少なくとも自分が出そうと思っていた企業は無理だった
※登録→詳細確認→エクセルにまとめる 1社15分×40社≒10時間≒一日潰れる
はやっといたほうがいい
なぜなら①登録しないとそもそも採用情報が確認できない②直接問い合わせるとなんとかしてくれることがある③夏秋採用の求人がたまに来る
裏技 ショートタームを切る
4月後半から5月末までのショートタームに参加せず帰国する。これは奨学金財団・ベイツ大学と要相談
→6月採用に乗れる
・夏採用
6月下旬から始まる
東京サマーキャリアフォーラムと各社個別の2パターンが主な応募ルート
ES提出の締切は5月末から7月前半のイメージ
選考は7月から始まるところが多かった
商社・不動産・金融・メーカーetc
商社を例に取ると、トップ7社は求人出していた
①ES作り込み②テスト③OB訪問 の3つをしないといけない
ここで注意
② 短期間に応募者が殺到するので予約枠が埋まりやすくなる&SPIの対策をしないといけない
③ OB訪問も殺到するので早めに予約を入れよう。帰国後すぐの6月からとか。伊藤忠・丸紅はOB訪問の評価があるらしい?
難度
参考 住友商事 2019年 5−10人の枠に 1500人らしい
丸紅 2018年 3人 全員帰国子女 2017年 採用なし だったらしい(友達情報)
・秋・通年採用
2020年卒就活では6月解禁ルールだったが、21卒以降はルール撤廃の影響があるらしい
参考までに
秋 阪急・JBIC
等があった
・留学前採用
外資系銀行・コンサル・日系新しい系はワンちゃん出してくれるらしい
8月末出発なのでいける
裏技 AESOP・オリエンテーションを切る
→これで9月頭まで日本に滞在することができる。が、スタートダッシュできない。。。
自分の偏差値がわかるので挑戦しよう!模試みたいなもん。ここいで内定取れたらマジで強い・とれなくても9ヶ月で伸びる戦略を立てればいいから!びみょうなのは現状理解できていない状態でなんとなくすごすこと!
※BCG・GSのサマーインターンに出そう!なぜならSPI試験を受けられるから&難度高いから。前述の夏採用プロセスでSPIが求められる(特に商社)。そこで高得点のSPIを保持しておく(一年間使いまわし可)とすごく楽。上記2社のSPI選抜が通れば最強のSPI記録が手に入る
※全体について
就活プロセスは毎年変化するので、個々の情報は参考にとどめ、自分で原情報を取りに行ってほしい。特にボスキャリは毎年来る企業・選考プロセスが変わるので注意
よくある質問
Q. 平沢奨学金にコネある?
A. ない。知る限りでは。でも先輩方は応援してくれるから頼ったらいい。就活相談・OB訪問等々。特に直近5年くらいの先輩に頼ろう
平沢奨学金歓送迎会 平沢奨学金の裏メリット 平沢OBOGってどんな人たち? ベイツ大学×平沢和重奨学金
平沢奨学金プログラムでは毎年一度7月から8月の時期に奨学生OBOGが集まってお疲れ会&送り出し会が行われる
約40人ほどいるOBOGの方々のうち半分くらいが毎年参加するようだ
そこでやることは
・平沢夫婦のお墓参り
・帰ってきた&今から行く奨学生のスピーチ
・OBOGの近況報告
午前中にお墓参りをして、ランチを食べ、その後カフェで各々が親睦を深めるという感じ
イメージ9-15時くらいかな
最近はベイツ&平沢氏親族のゲストが参加されることも多い
・平沢夫婦のお墓参り
外交官・NHKキャスター・オリンピック招致スピーチで活躍された平沢和重氏とこの奨学金設立に尽力された平沢和子氏のお墓参りをする
なにか特別に用意しなければいけないものはない。暑いのでお水
・帰ってきた&今から行く奨学生のスピーチ
3分から5分位の短いスピーチを準備しておこう
帰ってきた奨学生はベイツでの体験を話す
これからベイツに行く奨学生はなぜチャレンジしたかとか抱負とかを話す
ごくたまに英語でやれという回があるらしいので注意
・OBOGの近況報告
1人3-5分位で近況報告される。熱くなってもっと話される人もいる。
様々なキャリア・年代も様々なので面白い話が聞ける
商社・メディア・ベンチャー・農業・・・
・平沢奨学金チャレンジするメリットは2つある
・ベイツ大学に9ヶ月間、700万円もらって学びに行ける
・平沢奨学生OBOGのコミュニティの一員になれること
1番目がメインコンテンツなことは言うまでもないが、2番目も隠れメリットとして紹介したい
各メンバーの戦闘力が高いことは前提で、各人のキャラクターや価値観が普通とは違う
ざっくりいうと変な人が多い笑。
ここで言う変というのには全くネガティブな意味はなくて特殊・少数派・ユニークな人という意味で
その理由がベイツで学ばれたこと・この奨学金に選抜される人の共通点なのかはわからないが
自分はこのコミュニティの人たちに大きな刺激を受けた
特に直近5代くらいの先輩方とは、ご飯に行ったり、電話で相談に乗ってもらったりしてアドバイスをもらうことができた
能力と指向性がある程度近い人たちなので、自分の就活・キャリアについて効果的なアドバイスを受けることができる
合格してからベイツに行くまで・ベイツにいる間・ベイツから帰った跡 各フェイズでコンタクトをとってみよう!
平沢奨学金OBの方が書いたこの会についての記事
https://ameblo.jp/private-diplomat/entry-12184689991.html
★ピアニストになることを真剣に考えていたものの、
結局は大手商社に就職してインドに赴任したこともある方。
★国際協力銀行を辞め、海外のMBAを取得した後に楽器屋の社長になられた方。★外資系化粧品会社などで働いたのちロンドンの大学院を卒業、
現在は子育てをしながら自然エネルギーのベンチャー企業で広報を務めている方。★化学系のメーカーに務めたあと一念発起して農業を始め、
今では高級野菜の生産と販売を一手に行っている方。★フリーランスの開発援助系コンサルタントとして、
たとえばアフリカの政府間和平交渉などに携わっている方。★グローバルに都市計画を推進する立場を得たいという初志のままに、
コンサルタントとしてタンザニアやインドの鉄道敷設を手掛けている方。★NHKのワシントン支局長などを歴任、
番組のキャスターなども務められた方。
★大学の教授としてご活躍でありながら、
英語による小説の執筆も行っている方。
留学振り返り 与えられる人から与える人に ベイツ大学×平沢和重奨学金
9ヶ月のベイツ大学留学を無事終了することができました。
そこで全体の振り返りと今後について考えたいと思います
〈勉強〉
パブリックスピーキングとアートを中心に学んできました。元々は経済やレトリックを中心に学ぶ予定でしたが、ガイダンスや実際の授業を受けてみて、学んでみたい事(身につけたいこと・面白そうなこと)とのズレを感じたので、パブリックスピーキングとアートを中心に学ぶことにしました。
これら2つの授業では日本(少なくとも慶応では)で学ぶことの難しいコンテンツを扱い、貴重な経験ができたと思います。パブリックスピーキングの授業で発声を学んだり、アートの授業でろくろを体験しました。学問ベースでスピーチを学んだり、アート(陶芸)を通じて日本を客観視できたことは、国際人材になるうえで大きなプラスになった思います。
〈人間関係〉
たくさんの人に助けられました。
たくさんの人と仲良くなりました。
はじめての留学でたくさんの人に支えてもらいました。ディーン・リース、授業の先生、友達たち。勉強や就職活動で困ったとき、周りの人たちは常に助けてくれました。特に感謝しているのはアジア人留学生のグループです。日本人・留学生がほとんど居ないベイツにおいて、価値観や経験の重なる部分が大きいアジア人グループとは他のグループよりも波長が合いました。ご飯を食べたり授業を一緒に取ったりする所からスキーや旅行に行くこともありました。また協力して行ったサンガイアジア(国際文化紹介ショー)やパドルジャンプ(真冬の湖に飛び込むイベント)は良い思い出です。正直な話、自分が彼らに与えられたもの以上のものを彼らからもらったと思います。感謝してもし切れません。
〈自分って何者?〉
この留学の中で向き合わざるを得なかった課題です。自分(男・日本人・慶應大学・・・) と異なる・比較できる対象が周りにたくさんいるので、自分の特殊性みたいなものを強く意識しました。また留学という機会活用の選択肢・奨学金のプレッシャー・就職への不安等々このことを考える動機づけもたくさんありました。留学中は考えたこと・思ったことをノートにまとめていて、帰国後それらを振り返ると自分の曖昧だった部分がより鮮明になっていたり、自分の価値観が逆転していたりすることがわかったので、これもいい学びだったと思います。
〈総評〉
与えられる人から与える人へ
9ヶ月の留学を通じて能力的にも精神的にも大きく成長できたと思います。
自分は1人でなんでも頑張ってきたんだという天狗状態からなにもできない環境に放り込まれ、自分1人の無力さを痛感することができました。周りの人に助けられることの大きさと自分が周りの人たちにしてあげられることの小ささのギャップに恥ずかしさを感じました。このギャップを少しずつでも小さく、一歩ずつ与えられる人から与える人へ、受けてきたものを周りの人たちや社会へと還元できる人間になれるよう努めていきたいと思います。
陶芸・ピアノの授業を通年で受けて思ったこと ベイツ大学×平沢和重奨学金
ベイツ留学中はパブリックスピーキングとアートの授業を中心に履修した
パブリックスピーキングは留学の目的・奨学金の要件だったので当たり前だが、アートの履修は特殊かもしれない
そこで
・なぜアートを履修したのか
・アートと言っても具体的には?
・アートを学んで考えたこと
についてまとめたい
・なぜアートを履修したのか
理由は3つ
・アートに対する単純な興味
音楽や陶芸に対してもとから強い関心があった。ピアノが引けたら素敵だよな〜とか自分のイメージしているものを具現化するのって楽しいよな〜という感じ。親が楽器を趣味にしていたことや小学校時代お世話になった図工の先生の影響かもしれない。加えて留学先での授業はどれも大変なので自分をモチベートしてくれる内容(必要性・楽しさ)がないと続かないと思っていたこともある。
・授業のクオリティが高い&日本では受けられない教育
リベラルアーツカレッジ&芸術専攻ありなので芸術教育の環境(先生・設備・学生)が充実している。クラスも豊富に開講されているし、先生も聞くところによると大物だそうだ。キャンパス内にアート科専用の建物と美術館・コンサートホールもある(全校生2000人の小規模大学でやで)。なにより一緒に学ぶ仲間ができる。それも他専攻の芸術好きから、芸術専攻のガチまで。
・課外活動&人間関係の延長
お休みのレジャー・人間関係構築の場になる。芸術の授業は課題の量が他のクラスより多い。というのは実技と座学の両方から学ぶので、練習とリーディングの課題がダブルパンチで負担になるのだ。といっても練習は自分がやりたいことの練習なので楽しいし、ベイツには遊ぶものが何もなく(秋田県)他の選択肢が限られているのでいいレジャーだと思っている。それに同じクラスを履修している学生や芸術専攻の人たちと仲良くなれる。徹夜で一緒に図書館で勉強ならぬ徹夜で一緒にスタジオでろくろをまわすなんてのもあった。
・アートと言っても具体的には?
・ピアノ
・陶芸
の2つを学んだ。ピアノは前述の通りの親の影響や憧れがあったこと、平沢奨学金の先輩方がやってた話を聞いたことが理由。陶芸は以前からの興味に加えて、福沢文明塾の関連でお茶・茶道イベントに参加する機会が留学直前に何度かあり、茶碗や陶器に対する関心が高まっていたということがある。両者ともに完全の初心者。
・アートを学んで考えたこと
・ピアノ
楽器がひけるってすごく楽しい。楽譜が読めるようになる・リズムがわかるようになる・いい音が出せるようになるといった成長が実感できることと自分の好きな曲を自分でひけるという自由さが楽しかった理由だと思う。超初心者からスタートして、最後は久石譲の「人生のメリーゴーランド」「Summer」初心者バージョンがひけるところまで成長した。日本に帰ったあとも何らかの形で続けようかと思う。
実はベイツで一番人気のピアノの先生は日本人で、その先生に教わっていた。その先生との世間話は留学の良い息抜きになったと思う。その方は高校卒業後ピアノ留学でドイツに渡り、その後アメリカに移住したそうだ。もう結婚されて家族もいらっしゃる中、週5朝8時から17時までピアノの授業をしている。先生の芸術のキャリア・海外でのキャリア・幸せの求め方はどれも自分にとっては新鮮で、そういう価値観・生き方もあるのかと刺激された。
また数代前の平沢奨学金先輩も同じ先生の授業を履修しており、その時の話をよくしてくださった。他にも30代前?の平沢奨学金先輩がピアノに打ち込んで、留学を延長したときの話もしてくださった。その日本人の先生がその当時その留学を延長した先輩を担当していた先生(超すごい人らしい)が
音楽(楽器)を履修している生徒は優秀・中国人・金持ち率(独立)が高かったように思う。例えば音楽と法学のダブルメジャーで、頭よすぎて授業の履修制限が解除・論文2本こなしながら、ソロコンサートやってのけたりするみたいな中国人女子とか。
各学期の最後に教授二人の前で5分前後の曲を演奏するというテストがある。おもしろいことに久石譲率がすごく高い。理由は日本人の先生×中国人生徒(中国ではジブリは人気らしい)
できるやつができないやつを理解するための壁って相当に高いよなっていう話。先生が毎週出す課題とそれにかかる時間の想定時間が現実と乖離している。倍くらいかかる。
・陶芸
コイルビルディング
スラブワーク
ろくろ
の3つのテクニックを学んだ。
塗料は化粧と釉薬
合わせて30種類以上
調合の仕方から歴史まで学ぶ
焼き方は普通の窯焼きとソーダファイアリングを学んだ
https://www.geidai.ac.jp/general/extension_lecture/extension_lecture2019
例えば東京芸大の講座おもとに考えると自分が一週間学んだことやろうとすると週4万かかる (12+12+5)×4=116万円
セラミックの授業を通年で受けた。アート専攻のクラスメイトと切磋琢磨することは楽しかった。留学あるあるの図書館で徹夜ならぬスタジオで徹夜した日もあった
陶芸の授業では実技と座学を中心に学び、座学では歴史や現代作品の批評を学んだ
そのなかで思ったことが2つ
アメリカのアート教育やアートに対する意識
日本人陶芸家の存在感
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BF%B1%E7%94%B0%E5%BA%84%E5%8F%B8
濱田庄司は勉強した教科書の中で頻出のビッグネームだった
日本のアート市場は海外・先進国と比べてすごく小さいらしい
アート市場活性化に向けて 文化庁
2014年には約7兆600億円もの市場規模となったアート市場。同年の世界の美術品市場シェア(TEFAF「Art Market Report 2015」)を見てみると、米国が38.8%とトップ、続いて中国22.4%,英国21.9%となっている。一方、日本は0.7%と上位3カ国との差は大きい。
国の支援はどうなっているのか。文化予算額についてはフランスが約4,000億円、韓国が約2,500億円あるのに対し、日本は約1,000億円であり、他国と比べ低い状況でもあります。アート市場が世界的に巨大産業となっているなか、日本は他国と比べて、まだ十分に参入できていないとみることもできます
https://wao-koishikawa.com/reports.php?rid=25&page=2
法規制とかの側面からの動きで気になったもの
1%フォー・アートとは
「1%フォー・アート」とは公共建築の建設費の1%を、その建築物に関連・付随する芸術・アートのために支出しようという考えです。欧米では戦後早い時期に、公共建築の建設費の1%をその建物に関連・付随する芸術やアートに割く法律が成立しました。国や自治体によって1%未満だったり、1%以上だったりまちまちですが、象徴的意味を込めて「1%フォー・アート」と呼ばれてきました。またその建物に関連・付随する芸術も、アメリカのように狭いアートに限定せず、演劇、ダンスなどのパフォーマンスも対象となっている国もあります。この「1%フォー・アート」は欧米各国で文化振興の大きな力になっており、近年はアジアにも広がり、韓国、台湾で法制化されています。
http://www.1percent-for-art.com/
思いつき
格差とアート市場って相関あるのでは?
アートに手を出せる人の送料が市場 金持ちとの相関
アートヒストリーを学んでいて意識されたこと
その時代時代の社会情勢や文化の変容と陶芸の関係性
地域固有の技術や著名な作家のつながり
女性の作家いなくねっていうジェンダー問題の提起
並行して日本の美術の歴史も学んでいて
宗教・中国韓国からの影響・社会構造の変化(金持ちの変化)・西洋文化が美術に与えた影響が面白かった。日本ってオリジナルなくね?パクってジャパナイズ
・実際どんなことをしていたのか
一学期目 15人皆初心者OR高校でちょっとだけ
まずはコイルビルディングというテクニックで花瓶?を作る。粘土に慣れ親しむのが目的。模様とかはソース(1000年以上前の歴史的な作品群)を探してきてオマージュしないといけない
次はスラブワークでオブジェづくり。粘土をスラブローラーという装置で均一な一枚の板にしそれを切り抜いて組み合わせる。これもソース(建物)を探してきてオマージュ。
そしてろくろ。電動ロクロでを用いたコップの作成が一学期目の課題
それに加えて18センチ以上の筒を作ることが課題。超難しい
小話 アメリカでは陶芸が美術の授業でぼちぼちポピュラーらしく高校でやってましたっていう生徒がよくいる
最初はろくろの技術を磨くため、作っては2つに切って断面を分析し反省するという練習を積んだ。最初なんて壁を作るtことさえできなくてひたすらに練習。最初の週が終わったあとの練習作を2つに切った断面を見て
石器時代のテンガやん!と作っていてひとり悲しくなった。
裏技(スクイージング)を使ってなんとか18センチの筒・花瓶を作った
他の作品たち
二学期目 15人中アート専攻12人のえぐタン
ろくろの課題は継続 発展授業に
まじ半端ない作品 中国の作品がモデル これを作ったのはアフリカ人
俺の鳥獣戯画うまくね
高校時代にやった鳥獣戯画模写がこんなところに活きてくるとはConnecting Dots
マイ寿司湯呑
オレンジレンジの寿司食べたいの認知度が低くてびっくりしてる
https://www.youtube.com/watch?v=epfPe2U_2Xk
Shino という日本の伝統的な釉薬
この釉薬・塗化粧のレシピの歴史が面白い。
20世紀以前はこのレシピの秘密確保がすごく大事にされていたそう
なのでレシピは師匠のみしか知らなかったらり偽物のレシピが出回ったりして、手に入らなかったそう
それが20世紀以降レシピの共有が進んでいった
これはすごく革新的なことで芸術界隈では技術や道具を発明すると特許をつけることが多いそうだがこの釉薬界隈ではそれがない。みんな寛大だねって
でもその分みんな正式名称に開発者の名前とか入れて自己主張してくる笑
黒の釉薬に青の釉薬を重ねた迂回青の自信作。光の当たり加減で黒から青に変わる。でも評価は渋かった。
このグラデーションをテストタイルで実験して作る
売る。全体で1500ドルくらい売れた
三学期目は15人中10人が初心者
自分が相対的にできる立場になったので頼られることもしばしば
Salt・Soda Firingという焼き方が少し変わった
この学期には器の形成・削り・塗装・焼き に加えて窯の作り方・焼き管理
蚊取り豚と貯金豚をイメージ
英語で貯金箱はPiggy Bankって言うらしくて豚の形かどうかは関係ないらしい
鬼太郎
世の中に たえて桜のなかりせば 春の心は のどけからまし
この世の中に、全く桜というものがなかったなら、春を過ごす人の心はどんなにのどかであることでしょう
テストタイル 粘土・塗り化粧・釉薬のテスト
テーマはペンギン 同じ土・同じ塗化粧で焼き方を変えた
Soda Firing と Electric Firing
桜 手びねりコップ 富士山 フェイク楽
ソーダファイアリング×海藻 灰が増えてより白く・サンディになる
鳥獣戯画 蛙 この作品の受けが一番良かった
琳派 この作品は海外でもよく知られているらしい
焼き上がったあとの抽象的な感じが評価高かった
さざなみ ろうを使って釉薬を塗り分ける
だるま
梅の白い華がいい色出た
世の中に たえて桜のなかりせば 春の心は のどけからまし
鬼太郎
ショートタームで合計75個つくった(課題ノルマは15個)
Pdca 仮説実行修正の連続
使う粘土・化粧・釉薬の種類・濃度の違い
焼き方 釜の中での位置
変数が沢山あるので、自分のイメージしてるものを作りたいとなると、質と量の量の軸は不可欠
同じ青を作れない
食堂の前で販売 400ドルの儲け
帰国最終日だったのでお世話になった人・友達とお別れをする機会にもなった
プレゼントに器
教室の様子 ここで実習・座学
塗り化粧・釉薬を作る 完全に化学の世界
焼き場
窯づくり実習
陶芸やピアノを学んでいてピカソの話を思い出した
https://www.elitedaily.com/life/motivation/find-hidden-creative-genius/997351
ピカソが30秒で描いた絵に100万ドルの値段をつけてファンが怒る話だ。
ピカソはそれに対して30秒と30年かかったと返答する。
商品(特に芸術分野)の評価は難しい。認知ギャップが生まれる。監査法人と世間の期待ギャップみたいな
最初の頃コップ一つ作るのにも全工程で2時間以上かかっていたと思うが、最終学期には1時間でできるようになった。
実際に自分が商品を作る一連のプロセスを経験し、かつ修練する経験を積んだことでこの言葉をより深く受け止められるようになった気がする。
無知でいることは人を傷つけるなと思った。
かといって100均の茶碗と達人お茶碗を比較するような話ではない
あと陶芸はろくろを回すイメージがとても強いが、それ以外の工程のほうが長い
土を練る→ろくろを回す→削る→色つけする→焼く→色付けする→焼く→磨く
そして各工程の準備・掃除・管理の時間
おまけ
Japanese Boat Making
日本の伝統的な木造船を一から作る授業
職人カルチャーやものづくりを学ぶ
受講生は毎日3時間弱を船づくりに費やすそうだ かんな削りとか
仲のいい友達がやっていて話を聞いてきた
学位・就職人関係ないのになんでやるの?と聞いたら楽しいからよって
大学にある池でテスト航海
このあとベイツの倉庫で保管されるらしい・次使われるのはいつになるのだろうか
パブリックスピーキングの授業について ベイツ大学×平沢和重奨学金
ベイツではパブリックスピーキング・レトリック関連の授業を3つ履修した
・What is Rhetoric(途中でドロップ)
・Voice & Speech
・Beginning Acting
もともとこれを学ぶことが留学の目的で、興味を持ったのは福澤諭吉記念文明塾という社会人ゼミで交渉学やスピーチの練習をしたことがきっかけ
日本ではレアな科目なので(名前が違うだけであることはあるのだが)、留学に行かなければできないことだったし、実際ベイツ・アメリカでなければというコンテンツも多かった
加えて故平沢和重氏が外交官・ニュースキャスター・オリンピック招致スピーチをやられていた背景もあって、この奨学金では必修科目の一つになっている。
それぞれの授業の振り返りと総じて考えたことをまとめる
・What is Rhetoric
途中までしか参加していないので基礎編までしか学んでいないが、とてもInterestingな授業だった
アリストテレス『弁論術』をテキストに、レトリックの基礎を学び、発展で映画や政治スピーチなどのレトリックを分析する。
とにかく難しい。日本語で勉強してもよくわからないことを英語で学ぶのでなおさら。
難しい理由は2つ。とても抽象的な学問なことと、レトリック関連トピックを学ぶ機会が日本人は少ないこと
加えてギリシャ語がめちゃくちゃでてくるので、頭に入ってこないってのもある。古文を読んでいる気分。
先生が解説の資料をくれるときはいいのだが、くれないときは日本語訳・解説にあたったりってなんとか追いつく感じ
クラス内の議論・発言も活発
ちなベイツで一番の人気授業らしく抽選で履修するのは超困難(平沢奨学生は特別ルート)
・Voice & Speech
スピーチを発声の観点から学んだ。
授業は実技が中心で、声の出し方・リラックスの仕方・聴衆の引き込み方を学ぶ。他に座学で発声の仕組みやノウハウも学ぶ
すごく楽しい授業。映画のモノローグや奇声を上げるスピーチなど多彩な課題に毎授業取り組む
一番面白いなと気感じたのは聴衆を巻き込む練習。阿吽の呼吸でパートナーを見つけ、阿吽の呼吸で動く。言葉やジェスチャーを使ってはだめ。とか
全然科学的まメソッドじゃないけど、練習しているとなんとなくコツがつかめてくるし、なによりクラスメイトと仲良くなれる
・Beginning Acting
実践の演劇を学ぶ。
話し方・ジェスチャーのとり方・筋の解釈の仕方を中心に学んだ
毎授業なにか一つ短い演技をしなければいけなかったり、毎週ペーパーがあったりでちょっと大変
授業内容がすごく独特で面白い。例えば「あなたの日常の一分を切り取って劇にして」とか「あいさつと内容のない会話が書かれたプロットをコンビでアレンジして」とか。
日常劇では歯磨きやサンドイッチの耳を取るっていう劇があって、一見つまらないんだけど、劇・落ちがあるように各人が作り込んでいて面白かった。また内容のない劇では設定を自由に考えなければならなかったので、昼飯を食って少し眠い二人という設定から、大気圏突入直前で故障が見つかりそれを伝えるべきか悩む宇宙センター職員と宇宙飛行士という設定とかまでアイデアの幅がぶっとんでいた。各劇のあとでクラスメイト・先生からフィードバックを受けて、ブラッシュアップする。
ポイントはその劇全体・声・ジェスチャーを通じてどんなメッセージを伝えたいかということを常に考えさせられること。一挙手一投足の意味を考えて行動すること。これは演劇・スピーチ・コミュニケーションですごく生きると思う。
この授業は主に
・スピーチがうまくなりたい
・演劇に興味がある
・対人コミュニケーションを改善したい
といった生徒が受けていたイメージ。
なので外人ステレオタイプのウェー〜〜いって人とは対照てきな人もちらほらいて、そういう人たちはそれぞれで個性が強かったりして、その人たちとの交流も楽しかった
「私ってインキャなの。だって両親が二人共オリンピック競歩選手の家庭で育ったのよ。不幸だわ」って言ってた金髪白人女子とか、ひと目でわかるフランス人(屋内でもスカーフ・丸眼鏡・靴下が常に色違い&それがとても似合っている)とか
あと扱うプロットが宗教だったりジェンダーだったりを扱うものが多かったのは印象深かった。
最終課題でコンビを組んで五分くらいのショートプレイを一般向けに披露した。不思議な縁でアメフト部のイケイケと組むことになったのだが、彼とも準備や練習を通じて仲良くなれた。また痛快だったのが、チャレンジした劇のプロットがイメチェンしたオタクがイケイケの親友から彼女を寝取るという内容で、自分と彼のはまり役だった。
総じて考えたこと
パブリックスピーキングの学びは
①メッセージを作る
②伝え方を工夫する
③伝える相手を選ぶ
の3つに収斂する。それらのどのステージをどの程度深く学ぶかということをきちんと整理して学べたことはとても価値があった。
変な人たちと仲良くなれた。なぜかわからないが多数派ではない人たちが多く履修している科目だったと思う。そして少人数授業・実践が多いので自然と仲良くなれた。超主観で言うと、演劇の授業はイケイケと変人ばかりで無個性が少ない
フランス人の靴下色違いで思ったこと
彼は普段から長ズボンを履いていて、靴も脱ぐ機会は少ないはずなので、人に見られることなんてないはずなのに、決まって常に色違いの靴下を履いていた。
どうしてそんなことに気づいたのかというと、たまたま一度靴を脱いで練習をしなければならないことがあって、色違いの靴下を履いていて、その時の印象が強烈だったのをきっかけに、注意して見るようになったからだ
このことから連想したことはこだわり・ポリシー・プリンシプルがあることは素敵だなということ。
彼の場合はおしゃれだったわけだが、自分にそのようなポリシーはあるだろうか。誰に気づいてもらえなくても、自分がやりたくてやってるだけさ的なこと。すごく大切だと思う。おしゃれ以外でも例えば仕事だったり社会奉仕で。このベクトルがおしゃれ×社会の価値観と自然に重なるとダンディになるのかな
平沢ボックス2019 ベイツ大学×平沢和重奨学金
本日ついに9ヶ月のベイツ生活を終え、今は荷物のパッキングと平沢ボックスの詰め込みをやっています。
留学の振り返りは別の記事でするので、取り急ぎ平沢ボックスについて
平沢ボックスとは先輩平沢奨学生が現役奨学生のために残していく荷物の総称で、これのおかげで現役生はスムーズにベイツ生活をスタートすることができます。
中身は教材から布団まで様々
毎年いくつかのものが消費されて追加されるので2019バージョンを更新します
2018年バージョンはこちら
今回は6ボックスにまとめました
写真+代表的なもの
教科書類+ノートとか
Voice and speechの教科書
ハンガー
ヨガマット
服
冬コート
バスタオル
スキー用手袋
布団
シーツ
枕
毛布
国旗
たこ焼きセット
セラミック・ドローイングセット
風呂グッズ
ドライヤー
加湿器
食器
以上になります。
そしてこれに加えて行方不明になっている布団ボックスと自転車(僕の前の代が残してくれたそうだが発見できなかったもの)があるので、Dean Reeseと探してみよう!自転車はあったら便利
ベイツ到着した当日はまず部屋の鍵をもらって、その後すぐにこのボックスをもらう手続きをするとQOL高い生活をスタートできると思う。
あと自分が平沢ボックスを詰める立場になったときのアドバイスで、この時期全校生が帰省・卒業で家を出なければいけないから、服とか家電とかが大量にゴミとなる。メルカリとかも浸透していないので、ドネーションゾーンが設けられてそこに大量廃棄されたり、後輩に直売してく先輩たちがたくさんいる。このタイミングで次代の奨学生と連絡をとって使えそうなものを手に入れてあげるといいかも。
みなさまこんにちは、わふわふさんの前年にベイツ大学に
留学しました、ふじいと申します。
平沢奨学金が何かはなんとなく分かったけど、これに参加した後って
どうなるんだろう…? 国際的に活躍する人材って一体…?
と思われたそこのあなたに、あくまで1/39人の一つの例ではありますが
私がどういう風に進路選択をしていったか書き連ねたいと思います。
どんな就活だったか
◇受けた業界: IT(営業、技術、コンサルタント)、公益財団系
◇進路:公益財団法人
◇受験:約15社
留学行く前のわたし
「国際的に活躍する人材となって、日本の食の安全保障分野に貢献したい!」
これが平沢奨学金の面接で話したことです。
そもそも国際的や、食や農業分野に関心を持ったのは中学生の頃に遡ります。
15歳、中学3年の私が一番行きたかったところはUNEP(国連環境計画)@ケニア
でした。当時意識高い系だった例に漏れず、社会問題(特に環境問題や気候変動について)をどうにかせねば!という自分の身の丈をはるかに超えたことばかり考えているどうしようもない(笑)学生で、農林水産省の夏のインターンなどに参加したり、地元の農家で職業体験したりしていました。図書館のインターネットでせっせと「国連 環境」などで検索して見つけたのがUNEPでした。
そして大学3年になっても、やはり同じように国際機関に行きたいと思っていたので、海外経験を積むために入学当初から海外留学はしたいと思ってました。
(実際受かったのはラッキー以外の何物でもないのですが… )
えっ、そこからどうなったらITに…
と思われた方、追って説明いたします。
留学してどう変わったか
端的に言うと、
情報技術×社会学の関係に非常に関心を持つようになりました。
きっかけは2つありました。
(1)友人が地元の農業の課題解決×webアプリケーションの団体を作り、
ハーバード大学などのチームを押しのけコンペで優勝したこと
(2)ベイツ大学にその年からComputer Science(情報科学)の学部誕生、
コンピューター技術と、それを用いた未来の構想が非常に面白かったこと
日本の大学では国際関係学の理論や社会情勢を学んでいました。それらは
例えば食糧問題一つとっても、かなりマクロな視点で捉えようとします。
その国の政策や経済がどうなっていて、貧困の課題をどうやって組織としてトップダウンでアプローチするか考えます。
一方、上のようないわゆるテクノロジーやスタートアップと言われる
領域では理論や考えでは終わりません。アイデアを実際に行動に移すことが求められますし、場合によってはパソコンと環境、少しの資金さえあればすぐにアイデアを形にすることが可能な、ボトムアップのアプローチです。この今までと違った、課題解決へのアプローチを非常に魅力に感じました。
アメリカの友人と話すにつれ、自分も一から作れるようになったら、
社会課題をただ論じたりボランティアするのではなく、解決する仕組みづくりに携われたらどれだけ面白いんだろう、と非常に刺激を受けたのを覚えてます。
帰国後、いよいよ進路を考えはじめます。
情報技術に関心を持ったとはいえ、まず調べたのはもちろん国際機関や関連団体でのキャリアです。ただある程度把握はしていたものの、予想以上に道のりが難しいことがわかります。
前提として、国連職員に新卒採用は"ほぼ"ありません(YPP試験というコースはあるのですが、世界中のエリートとの競争で、非常に高倍率です。今まで採用された日本人は数人いるかいないか…?)
他にも諸々条件があります。社会人経験や修士号、語学力など…
となると
→一般企業で就職(だとしたら どこで何をどうする?)…①
→大学院に行く(海外?国内?何を専攻する?)…②
→NGO/NPOなどでフィールドの経験を積む…③
→そもそも中学生の自分の夢そのままでいいのか!?ピーターパンなだけ…?
選択肢が多すぎて絶賛迷走します笑
もともと「走りながら考える」性格なので、どの選択肢もトライしていくことにしました。せっかくなので、さらに留学中に関心を持った領域にも進出します…
並行して、エンジニアの勉強をはじめました
◇Framgia.incという会社エンジニア育成プログラムに参加し、
半年かけてwebアプリケーションの作り方を学びました。
(HTML&CSS →Ruby on Rails→個人+チーム開発の研修を受ける)
これらプログラミングの世界は、自分が今まで持っていた価値観と
正反対で、本当に学びが多くのめり込んでいきました。
◇多様性や包括⇆◆統一(プログラミングは世界の規定あり)
◇文章や感性、多様な解釈を認める⇆◆効率最優先、一番短いのが美しい
よし、まずは就職しよう
まず ②大学院に行く については、個人的なつながりで会う人会う人に
大学院に行くと決めた理由や時期、専攻などをインタビューし
自分にフィットするものがないか模索しました。
③NGO/NPOなどでフィールドの経験を積む については
日本とアメリカの教育支援NPOでインターンをさせて頂けることになり、
そこで4ヶ月ほどお世話になりました。
もしも、(1)自分が大学院ですごく学びたいと思う分野が見つかる
(2)NPOでの活動がものすごくフィット
していたら、こちらのいずれかの道を選んでいたと思います。
ですが、実際どちらも現段階では違うなと感じました。
ということで、まず社会に出るための就職活動をすることにしました。
(実はこの頃、公務員試験を受けようかという想いも湧いてきたことで
さらに一悶着あったのですがそちらは割愛いたします…)
社会インフラ×グローバル そして最強のOBOG
↑就活初期の自分の軸です。かなり曖昧ですね(汗)
自分なりに今までの経験をなんとか言語化、抽象化しようとしてました。
◇社会インフラ
人々の生活や暮らしを支える仕事がしたい
(高校のときボランティア部だったことや、西日本豪雨の支援の経験などから)
◇グローバル
多国籍な企業で、英語を用いつつ世界中とネットワークを持って働きたい
(大学で国際関係のサークルに入ったことや、もちろん留学の話をしました)
この他にも色々面接では理由を話していましたが、大きく分けると
この上の二つを大切にしていました。
就活中、歴代の先輩方に相談に乗っていただき本当にお世話になりました。
詳しくは後述しますが、平沢奨学金のOBOGの方の進路は本当に多岐に渡ります。
官民問わず、さらに国境も問いません(笑)
アメリカにいらっしゃる先輩に連絡したり、フランスまでOB訪問させて頂いたりしました笑
本当にありがたかったです。
決断。どこで苦労したいのか?
就職活動の結果、ありがたいことにITの会社(営業職とエンジニア職)、公益財団(総合職)などの内定が頂けました。
長期的な視野で自分にあっていそうなのはどちらだろう?と
改めて考えて今の決断に至りますが、どこも非常に素晴らしい組織で、本当に本当に悩みました。
ただ、師匠に指摘されはっとしたのですが、ITの就職はかなり考えが打算的でした。専門性が身に付くから、給与が高いから、英語が使えるから、そのスキルを使ってプロボノで社会活動をして…など。最初のような純粋なIT技術を面白いと感じる情熱だったり、その所属する会社に自分がどんな価値を出していけるか、という考えがだんだん抜けていってしまったように思います。たった半年のプログラミングの学習は本当に毛ほどでもなく、もっと長期的な視野が必要でした。
どこに行っても大変なことは絶対たくさんある。だからこそそれをどこでやるか。
自分がよりありのままでいられる場所、自分が情熱を持ってできる場所
で苦労しよう、と考えてこの決断になりました。
最後に あなたにもぜひ平沢奨学金に
歴代の奨学生の方は、実に多彩な進路を歩まれています。
平沢氏の意志を継ぐことに代わりはありませんが、直接的に同じ組織に
関わる方(外務省やNHKなど)だけでなく、三井物産、マッキンゼー、みずほ証券、P&G、世界銀行、国際協力銀行といった民間企業、
アメリカコロンビア大学やイタリアの大学院に進学、大学教授を務める方、
農業を一から始めたり、ソニーを辞められてバーをやっている方など…
本当にユニークなネットワークだと思います。
私もその一員として、今後邁進していきたいと思います。
非常に長くなってしまいましたが、ここまでお付き合いいただき
ありがとうございました。
この平沢奨学金を通じて国際的なキャリアにチャレンジしたい
みなさまの応募を心よりお待ちしております。