わふわふさんのベイツ大学留学ブログ

アメリカ ベイツ大学(Bates College)留学の日々(2018年8月~2019年5月) 平澤奨学金受験生と合格生向けの記事を書きます

パブリックスピーキングの授業について ベイツ大学×平沢和重奨学金

ã¹ãã¼ãããã¦ããå­¦çã®ã¤ã©ã¹ãï¼ç·å­ï¼

ベイツではパブリックスピーキング・レトリック関連の授業を3つ履修した

 

・What is Rhetoric(途中でドロップ)

・Voice & Speech

・Beginning Acting

 

もともとこれを学ぶことが留学の目的で、興味を持ったのは福澤諭吉記念文明塾という社会人ゼミで交渉学やスピーチの練習をしたことがきっかけ

 

日本ではレアな科目なので(名前が違うだけであることはあるのだが)、留学に行かなければできないことだったし、実際ベイツ・アメリカでなければというコンテンツも多かった

 

加えて故平沢和重氏が外交官・ニュースキャスター・オリンピック招致スピーチをやられていた背景もあって、この奨学金では必修科目の一つになっている。

 

それぞれの授業の振り返りと総じて考えたことをまとめる

・What is Rhetoric

途中までしか参加していないので基礎編までしか学んでいないが、とてもInterestingな授業だった

 

アリストテレス『弁論術』をテキストに、レトリックの基礎を学び、発展で映画や政治スピーチなどのレトリックを分析する。

 

とにかく難しい。日本語で勉強してもよくわからないことを英語で学ぶのでなおさら。

 

難しい理由は2つ。とても抽象的な学問なことと、レトリック関連トピックを学ぶ機会が日本人は少ないこと

 

加えてギリシャ語がめちゃくちゃでてくるので、頭に入ってこないってのもある。古文を読んでいる気分。

 

先生が解説の資料をくれるときはいいのだが、くれないときは日本語訳・解説にあたったりってなんとか追いつく感じ

 

クラス内の議論・発言も活発

 

ちなベイツで一番の人気授業らしく抽選で履修するのは超困難(平沢奨学生は特別ルート)

 

・Voice & Speech

スピーチを発声の観点から学んだ。

 

授業は実技が中心で、声の出し方・リラックスの仕方・聴衆の引き込み方を学ぶ。他に座学で発声の仕組みやノウハウも学ぶ

 

すごく楽しい授業。映画のモノローグや奇声を上げるスピーチなど多彩な課題に毎授業取り組む

 

一番面白いなと気感じたのは聴衆を巻き込む練習。阿吽の呼吸でパートナーを見つけ、阿吽の呼吸で動く。言葉やジェスチャーを使ってはだめ。とか

全然科学的まメソッドじゃないけど、練習しているとなんとなくコツがつかめてくるし、なによりクラスメイトと仲良くなれる

・Beginning Acting

実践の演劇を学ぶ。

 

話し方・ジェスチャーのとり方・筋の解釈の仕方を中心に学んだ

 

毎授業なにか一つ短い演技をしなければいけなかったり、毎週ペーパーがあったりでちょっと大変

 

授業内容がすごく独特で面白い。例えば「あなたの日常の一分を切り取って劇にして」とか「あいさつと内容のない会話が書かれたプロットをコンビでアレンジして」とか。

 

日常劇では歯磨きやサンドイッチの耳を取るっていう劇があって、一見つまらないんだけど、劇・落ちがあるように各人が作り込んでいて面白かった。また内容のない劇では設定を自由に考えなければならなかったので、昼飯を食って少し眠い二人という設定から、大気圏突入直前で故障が見つかりそれを伝えるべきか悩む宇宙センター職員と宇宙飛行士という設定とかまでアイデアの幅がぶっとんでいた。各劇のあとでクラスメイト・先生からフィードバックを受けて、ブラッシュアップする。

 

ポイントはその劇全体・声・ジェスチャーを通じてどんなメッセージを伝えたいかということを常に考えさせられること。一挙手一投足の意味を考えて行動すること。これは演劇・スピーチ・コミュニケーションですごく生きると思う。

 

この授業は主に

・スピーチがうまくなりたい

・演劇に興味がある

・対人コミュニケーションを改善したい

といった生徒が受けていたイメージ。

なので外人ステレオタイプのウェー〜〜いって人とは対照てきな人もちらほらいて、そういう人たちはそれぞれで個性が強かったりして、その人たちとの交流も楽しかった

 

「私ってインキャなの。だって両親が二人共オリンピック競歩選手の家庭で育ったのよ。不幸だわ」って言ってた金髪白人女子とか、ひと目でわかるフランス人(屋内でもスカーフ・丸眼鏡・靴下が常に色違い&それがとても似合っている)とか

 

あと扱うプロットが宗教だったりジェンダーだったりを扱うものが多かったのは印象深かった。

 

最終課題でコンビを組んで五分くらいのショートプレイを一般向けに披露した。不思議な縁でアメフト部のイケイケと組むことになったのだが、彼とも準備や練習を通じて仲良くなれた。また痛快だったのが、チャレンジした劇のプロットがイメチェンしたオタクがイケイケの親友から彼女を寝取るという内容で、自分と彼のはまり役だった。

 

総じて考えたこと

パブリックスピーキングの学びは

①メッセージを作る

②伝え方を工夫する

③伝える相手を選ぶ

の3つに収斂する。それらのどのステージをどの程度深く学ぶかということをきちんと整理して学べたことはとても価値があった。

 

変な人たちと仲良くなれた。なぜかわからないが多数派ではない人たちが多く履修している科目だったと思う。そして少人数授業・実践が多いので自然と仲良くなれた。超主観で言うと、演劇の授業はイケイケと変人ばかりで無個性が少ない

 

フランス人の靴下色違いで思ったこと

彼は普段から長ズボンを履いていて、靴も脱ぐ機会は少ないはずなので、人に見られることなんてないはずなのに、決まって常に色違いの靴下を履いていた。

どうしてそんなことに気づいたのかというと、たまたま一度靴を脱いで練習をしなければならないことがあって、色違いの靴下を履いていて、その時の印象が強烈だったのをきっかけに、注意して見るようになったからだ

このことから連想したことはこだわり・ポリシー・プリンシプルがあることは素敵だなということ。

彼の場合はおしゃれだったわけだが、自分にそのようなポリシーはあるだろうか。誰に気づいてもらえなくても、自分がやりたくてやってるだけさ的なこと。すごく大切だと思う。おしゃれ以外でも例えば仕事だったり社会奉仕で。このベクトルがおしゃれ×社会の価値観と自然に重なるとダンディになるのかな

 

f:id:seasaw72:20190525115506p:image